MacBook Pro Retinaモデルを待ちながらヤキモキ

注文しちゃった!

WWDCで黒幕を被った Mac が現れた瞬間,きた!と叫んでしまいました。 黒幕の中身は長らく噂されていた「Retina搭載で薄型の15インチノートブック」そのものでした。
iPadで論文を読んだりしていてつくづく思っていたのが,Retina解像度になれば小さな文字や数式も余裕で読めるようになりそうだなーという期待でした。
それは実際に新しいiPadを見た時には確信に変わり,10インチ弱の画面でも見開きでレターやA4の文章が読めそうだったので衝動買いしそうになりました…が,「Macのノートブックがもう少し大きな画面でRetinaになるのがベスト,iPadは次世代が買い時なのだ(੭ु⁼̴̀ᐜ⁼̴́)੭ु⁾⁾」と自分に言い聞かせてガマンしていました。
そこに今回のRetinaモデルです。
  • 15インチ Retinaディスプレイ:Retina解像度になって初めて,画面サイズが紙のサイズと同じ感覚で議論できるレベルになりました。ついにパーソナルコンピューターにもRetinaの流れが!これまでは大画面モバイルでも解像度が低くて…というパターンもありましたが(従来の15インチモデルが私にとってそこまで魅力的でなかったのはこれが理由),こうなると11インチや13インチよりも画面面積に余裕の15インチで作業したいところ。
  • 薄型軽量化:これまでの15インチモデルは重すぎました。が,Retina画面とそれを駆動するパワー(プロセッサ,電池)を搭載しつつ,ペットボトル一本分も減量して約2kgにおさめてきたのは嬉しい驚きでした。ボクサーなら無茶な減量でぶっ倒れないか心配なレベルです(熱問題とか色々大丈夫か?という)
  • MBA11インチの容量不足が深刻で買い換えを検討していたところに Retinaで殴られたので,これは行くしかない。これがあれば夏場に冷房のある実験室で仕事ができるぞ!※筆者の居室は冷房がありません。iMac27を実験室に持ち込んだこともありますが流石に無茶でした。
  • ポチッ
発表の翌日の晩には発注しました。なんだかんだ高額なお買い物なので,ちょっと夜までぐるぐるしている間に出荷予定日が伸びておりぐぬぬ!
なので7月の第一週ごろまでじりじりと待ちながらレビュー記事などをちら見する日々です。
ですが,気になる事が…

Retinaはスクロールがもっさり?

 WWDC現地から薄型デザインと画面の品質を褒め称えるインプレッション記事が届けられるなか,店頭で Retinaモデルを触った人たちから,Safariのスクロールが重い,などグラフィックレスポンスに対する違和感が指摘されるように

>> MacBook Pro Retinaモデルの描画レスポンスに難あり?! (Type-gPlatform)

>> Retinaよりも大切なもの(ザリガニがみていた…。)


(MacBook Air 11インチ 2010年モデルとの比較:Youtubeより)
私も店頭のRetinaモデルでスクロールぐりぐり,幾つかのアプリで試してみました。確かに指摘されているとおり,Safariのスクロールは非Retina機と比較すると重い。上の youtube動画でも触れられていましたが,Safari は重いのですが mission control でのデスクトップ切り替えはするすると動いていました。

まあこんなもんか

自分が一番体感を把握している仕事用  iMac と店頭の Retinaモデルをいいかげんに比較した感覚です。

 

  • RetinaモデルでAppleのサイトをスクロール。つっかかる。
  • iMac 27 (Late 2009, Core i7 2.8GHz, Radeon HD 4850 512MB) で,Safariを拡大*してAppleのサイトをスクロールするとつっかかる。
    *Safariでのウィンドウ幅をRetinaモデルでの表示幅における描画ドット数に近づけるため,表示をズームした場合。縦解像度が控えめなiMacのほうが表示負荷は低いはず
  • つっかかるというのは,Safariウィンドウ内描画のFPS低下で,それも均質な低下ではなくスクロールして出てくるコンテンツに応じてガクガクする感じ。RetinaモデルもiMac27でも同じ感じ。
  • どちらも顕著につっかかる。Retinaのほうがマシっぽい(店頭モデルとiMac 27 [自前]と別の場所での比較なので相対的な部分は自信がない)
  • 単純な描画周りのスペックではRetinaモデルが上回るが,数倍の大差はない。つまり
  • Retinaモデルでは 描画負荷の増大に対応して(これまでの Macの性能の延長線上で) Safari のスクロールの体感が低下している可能性が高い。
  • Retinaモデル向けの特別なチューニング(Safariの描画を軽快にするような変更など)はされていないようだ。(*マーカー部分に追記:はじめ,店頭RetinaモデルではApple Store の商品が並んだページをみていたのに,iMacでは情報量の少ないAppleのトップページで試していました。同じ画面にしたらiMac late2009はガックガク。Retinaのほうが処理は「ずっと高速」で,多くの人がちょっと気になる程度のラインに収まっているようです。)

とりあえずの想像としては至極当たり前なところに着地するのですが,GPU性能はこれまでの延長線上で,描画ピクセル数だけ一気に4倍になったわけで,従来のMacと比較すると描画レスポンスが低下気味になるのはしょうがないのかな,という感じ。レスポンス至上主義の方は次世代を待つか,画期的なチューニングを待つかしないと思われます。

 

Retina の Macが欲しければゴー

Retinaモデルのスペックでこれ,ということからも,MacBook AirにRetinaを搭載できなかった理由もなんとなくわかってきます。Intel HD Graphics 4000 では純粋に描画パワーが足りなかったか,描画できてもGPUフル稼働で消費電力的に厳しくなるのかもしれません。かといって独立GPUをつけるとチップのスペースが必要・冷却機構も必要・消費電力もアップ・コストアップ…。リーズナブルな「毎日のための,究極のノートブック」たる Air にはどれも厳しかったのでは。Retinaモデルも薄型化したとはいえ,光学ドライブを取り払い,ストレージを小型のSSDに切り替えてできたスペースが全部ぎっしりバッテリーになっています。ノートブックはある程度の駆動時間を確保しなければならないという前提がありますから,電池急激な性能向上が見込めない以上,GPUの世代が進むのを待つことになるのではないでしょうか。

一方,iMac の Retina化についても,巨大なRetinaパネル(27インチだと5120×2880)の搭載がコスト・供給面ともに現段階では厳しそう。次世代 iMac の Retina化は計画されてきた,次のモデルはアップデートになり,Retinaモデルはまだ先になるだろうと言われています (MacRumors)。

 

15インチのMacBook Pro Retinaモデルは,薄くなったとはいえフットプリントは11インチ, 13インチのノートブックとくらべるとデカいです。コンパクトさと性能と画面の使いやすさと…トータルでどのあたりが落としどころになるかは人それぞれなのですが…

RetinaのMacが欲しい人

にとっては,しばらくこれしか選択肢がなさそうです。

そうだ,13インチの MacBook Pro にRetina画面がいつごろ出るのかも気になるところです。これまで13インチのノートブックは独立GPUをのせてこなかったので,Retina搭載モデルが性能面どのようにクリアしてくるのかが気になります。内蔵GPUでいけるようになるまで待ってAirと同時,の可能性もありますね。

 

スクロールのレスポンスの話ばかりしましたが,一つ言わせてください。Retinaモデルの液晶は,今までの MacBook Air や Pro と比べて格段によくなっていましたよ!ついにIPS方式を採用したとあって良くなったところは解像度だけじゃありませんでした。上下から眺めるとかなりトーンが変わってしまっていたのですが,ついにIPS方式の液晶を搭載したとあって安定感抜群でした。このあたりも届いて実際につかってみるのが楽しみな所。

 

すでにiMacの大画面にPDF引き延ばしてはつっかかりスクロールさせている私としては,将来のぬるぬる化も期待しつつも,モバイルで母艦の解像度と性能を使えるRetinaモデルの到着を今か今かと待つ次第です。

 

届いたらまたレポートしますね。

 


ただ,ここで言ってるようなつっかかりの話って,他のプラットホームと比べると結構贅沢なレベルの話じゃないかなと思ったりもします。
しかし,そのあたりを「まあそんなもんか」レベルで出して来るのは Apple らしくないという声も。 
それでも “Retina 15インチで薄くなった” スタイルだけで大絶賛されてましたね。今後のコンピューターの流れを作る一台になったのは間違いないでしょう。大画面のRetinaってだけで私としてはもうヨダレがとまらず
Apple が諸々の“革新”を行った第一世代には諸々のスッキリしない要素(地雷)が紛れていることがあるというのも周知の事実ですね\(・ω・)/果たしてどうなる

 


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