iPhone 4S で撮った写真が Retina MacBook Pro ではひどいもんだ。なぜ?

Cult of Mac の記事を紹介します。iPhoneのカメラで撮影した写真をRetinaモデルや大画面ディスプレイでみるとしょぼい,という話。


[ここから翻訳]

新しい MacBook Pro Retinaディスプレイモデル(Retinaモデル)はこれまでの Apple 製品でもっとも多くのピクセルを表示できるデバイスで,実に 5百万もの画素が 220 ppi という高解像度で詰め込まれています。

でも,たったの5百万,5メガピクセルという言い方もできます。iPhone は 2010年から 5メガピクセルのカメラを積んでいるし,iPhone 4 や iPhone 4S なら Retinaモデルの 2880 × 1800 解像度の画面をいっぱいにきれいに表示できるでしょう。

 

それならは,iPhone 4 や iPhone 4S の写真がRetinaモデルでしょぼく見えるのはなぜなのか,と,Instapaper の開発者である Marco Arment 氏も我々も疑問に思っています。仮説はあるんですよ。

Marco Arment 氏はブログで以下のように述べています

2012年のコンピューター環境の再編成の一環で,ラップトップをRetinaモデルにして,真っ先に飛び込んできたのはデスクトップの高解像度の壁紙でした。すごい!と思って,それで自分の写真を使おうと思ったんです。(デスクトップでは灰色一色の背景を使っているのですが,ラップトップはちょっと楽しい感じにしたくて。だからそっちも灰色一色じゃいけないなと。)

2010年以降に私が撮った写真はほとんど使えたものではありませんでしたよ。

Rebel の写真は問題なかったし,5D Mark II で撮った写真は良かった。だけど iPhone 4 も,4S でさえもあの画面には耐えなかった。iPhoneの写真は 3.5インチの画面ではきれいですが,でかいデスクトップのモニターではひどいし,Retinaモデルでは救いようがない感じでした。  – Marco.org

私は専門家ではないと断っておきますが,私が思うにこれは何メガピクセルという問題ではないような気がします。というのも,全般的にみてデジタル写真の品質というのはピクセル数の多少ではなくて,カメラのセンサーサイズと品質によるところが大きいのです。

これが問題。デジタル写真ではセンサーサイズとどれだけの光を取り込めるかが直接関係してきます。デジタル一眼レフカメラが大きいのもこれが理由です。センサーが小さくて画素あたりの面積が小さいと,クリアな画像を選るのに十分な光をうけられなくなりISO感度を上げて対応することになりますが,それと引き替えにノイズも増えてしまいます。

iPhone のような小型のデバイスはカメラセンサーも非常に小さいため,このような点で大きなセンサーには劣ることになります。アップルはこのような小さなセンサーの問題点を様々な工夫をこらして埋め合わせようとしていますが,結局のところ自動かつ積極的にISO感度を引き上げるということが常に行われているのです。

私の想像では,Marco Arment が直面している問題はこれなんだとおもいます。彼の iPhone で撮った写真が 3.5インチや9.7インチの画面できれいに見えるとしても, 15インチで高解像度の画面ではISO感度の増感によるノイズがもっとはっきりと見えてしまうのではないでしょうか。

 

とはいえ,アップルの携帯のカメラはどんどん良くなっていますから,iPhone5でももっとよくなると思います。もしかすると10月くらいには,iPhone のカメラでも Retinaモデルで不満なくみられるレベルの写真が撮れるようになるかもしれませんね。

[翻訳ここまで]


shimakidのつぶやき

携帯カメラのような極小画素のセンサーではどうしてもISO感度を増感してシャッター速度を稼ぐことになり,等倍近くで見ると増感ノイズは一眼レフなどとは比べものにならないくらいひどいというのは周知の事実かもしれません。実際,携帯カメラサイズに10メガピクセル,など高密度に詰め込んだセンサーでは,たとえ日中の明るいシーンであっても常に増感していたり,バックグラウンドのノイズ量からして高かったりします。

それを,Retinaモデルの解像度でみるとほとんど全部のドットが見えてしまうことになるので,これまでは小さい画面に縮小されて気にならなかったノイズが,誰の目にも明らかになってしまう,という話みたい。

iPhoneの写真が「ゴミみたい」と称されたのをみていると,これまでは特に高解像度大画面のディスプレイを使うような人や,大判に印刷する人など一部のユーザーにとってのみクリティカルだった小型センサーの性能の問題が,Ratina画面の普及に伴い急速に一般ユーザーにも広がるのかもしれないなーと思ったりします。

今後は携帯やコンパクトデジタルカメラのセンサーも,Retinaでも50%縮小などでみられるような超高メガピクセルを目指しちゃったりするんでしょうかねえ。個人的にはRetinaをしのげる今の10メガピクセル前後の画素数でひたすら感度特性などを向上してほしいなと思います。現段階でRetinaと一緒に不満なく使えるカメラを検討している方は,コンパクトなボディーに一眼レフ並のセンサーを搭載した各社のミラーレス一眼や高級コンデジを試してみるというのがいいのではないでしょうか。

[via Cult of Mac]


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