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琥珀の分子のアクセサリーを作ってみた

最初はピアスを製作。かわいい(自画自賛)。

琥珀に含まれる植物由来の成分の分子構造を、コンパクトな樹脂チャームに仕立ててアクセサリーにしてみました。琥珀の成分ということで、琥珀色のビーズとあわせてあります。本物の琥珀とのコンビネーションも作ってみたいところですが、それはいずれ素材が手に入ったらということで。

分子の部分は、3Dプリント(アクリル・黒染色)で、出力はこれまでにもピペットホルダーや3Dプリント篠笛「雪風」ですっかりお世話になっているDMM3Dプリントに依頼しました。

分子7種を製作。ベンゼンとジベンジルは琥珀独自の成分ではありませんが、琥珀ビーズをつけて使います。

ピアスは使えないけど欲しい、という声があり製作したイヤリング版。

両耳にビーズをつけたロング版。

 

できあがった作品は iichi に出品しています。

[iichi ショップページはこちら] DeCOYA by shimakid –  http://www.iichi.com/shop/shimakid

写真・音声ギャラリー:世界初の3Dプリント篠笛『雪風』(しましまPオリジナル仕上げ)

7. 写真ギャラリー

(多分世界初!)3Dプリンターで篠笛を作ってみた:モデル製作〜到着編
3Dプリンターで篠笛を作ってみた:仕上げ編
のつづき。

3Dプリント篠笛『雪風』は、DMM 3Dプリントで出力した「雪丸」をもとに一管ずつ調整して仕上げた作品です。
雪風、最初の一管の姿をおさめた写真の ギャラリーをご覧ください。

 

 

3Dプリント雪丸の注文は:DMM 3D PRINT ストア
世界初の3Dプリント篠笛『雪丸』:唄用六本調子

 

8. 音色デモ

しましまPが勢い余って、「雪風」というタイトルのオリジナル曲を作ってしまいました。
使っているのは、3Dプリント篠笛『雪風』と、先日紹介した物理モデリングピアノ音源 Pianoteq 5 、あとは後ろのほうで鈴をしゃんしゃんしてます。

ミックス時にセンドでリバーブをかけただけで、音色には手を入れていません。

iTunes Store で配信開始されました: shimakid – 雪風 – Yukikaze – Single – 

3Dプリンターで篠笛を作ってみた:仕上げ編

前回のあらすじ:3Dプリンタ篠笛設計して発注して、いろいろあったけど、白くて綺麗だった!

(多分世界初!)3Dプリンターで篠笛を作ってみた:モデル製作〜到着編
のつづき。

DMM 3Dプリントから届いた篠笛のモデルはそのままでも演奏可能ですが、素体のポテンシャルをさらに引き出すべく仕上げを行いました。

5. 仕上げ

白くて美しい3Dプリント篠笛でしたが、完成までに以下の様に手を加えました。

  1. 吹き込む息の音への変換効率はもっと向上できそう。発散気味?
    →歌口形状の改善
  2. ナイロン素材は表面が粗く、やや多孔質な印象。手垢や汚れを吸着しそう
    →ウレタンニス塗装
  3. 呂音(低音)がよく響くが大甲音が鳴りにくい(重心がかなり低音寄り)
    厚手な造りで素材も硬質な市販プラ管とは真逆の傾向
    →ニス塗装・浸透による素材の硬化と歌口形状の改善

その結果、狙い通り以下のような効果が得られました。

  • 音の変換効率と最大音量が向上
  • 大甲の吹きやすさが向上
  • 呂音(低音)から甲音(高音)までバランスよく鳴るよう改善
  • 塗りと金のアクセントにより質感とデザイン性が向上

 

歌口の整形

IMG 4016

細工カッターで歌口を仕上げます。画竜点睛の睛部分。

歌口部分の内壁にも、積層段差と3Dプリントしたナイロンのざらつきが現れています。これを、細工カッターで少し歌口を拡げるようにカットしていくことで、滑らかな面を出します。
また、今回は単に面だしするだけではなく、適宜音をだしながら好みの歌口形状になるよう微調整をしています。
素の出力時点で、樹脂製ながら低音がよく響き、期待した以上に全体的な音量も出せそうだったので歌口を拡大してキャパアップを実現しています。歌口のサイズ拡大時には、音程が狂わないよう管頭方向に向かって拡げます。
マクロが撮れるカメラが手元になかったので歌口の拡大・比較画像がないのが残念ですが、この写真と、後のギャラリーの写真を見比べていただけると、歌口が一回り大きくなっているのが分かるかもしれません。

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(多分世界初!)3Dプリンターで篠笛を作ってみた:モデル製作〜到着編

多分世界ではじめて3Dプリンター製の篠笛を製作しました。

きっかけ:

完成した3Dプリント篠笛

完成した3Dプリント篠笛

1. はじめに:アイデア

篠笛は、女竹(篠竹)に穴を開けて作られたシンプルな横笛です。
女竹に漆を塗り籐を巻いて仕上げたものから、安価な量産のプラスチック製篠笛まであります。
これまでの篠笛製作の延長として、今回は「3Dプリント」で、「実用的」で「美しい」篠笛の製作にチャレンジしました。
・3Dモデルから篠笛を製作することで、同じ音階の篠笛を複数用意できる。
・市販プラ管は、7本調子・8本調子のみ。今回は6本調子を製作する。
・これまでに試したことのない素材なのでどのような鳴りになるのか。
・事後加工による鳴りの調整とビジュアル・仕上げ方法の検討。

2. 設計のポイント

  1. 唄用6本調子(Bb管)- 呂音(低音)の鳴りと、ピーヒョロしたときの甲音(高音)の鳴りのバランスがよく、個人的に好きな調子。市販プラ管がカバーしていない調子であり、出来と価格によっては安価な篠笛のバリエーションとして需要があるかも。
  2. 篠笛は管尻にかけて若干細くなるテーパー構図をしている。これは素材である竹の特徴。単純な円柱構造の篠笛も製作可能だが(市販プラ管や自作塩ビ管ではそうなる)、テーパー構造にともなう管内の径の変化は、適切な音階を与える指穴の位置や吹き心地(圧力の逃げ方)にも影響を与えている。3Dプリントでは厳密な寸法設計と再現が可能であることから、テーパー構造を設計に組み、管頭から管尻にかけて内径が 1 mm 縮小する形状とした。
  3. 素材は DMM 3Dプリントで選択できるなかで最も軽量・安価なナイロン(ポリアミド)を想定。市販プラ笛は低音の鳴りの豊かさに欠けるが、この原因が比較的硬質な素材によるものだと推測している。低音〜高温の鳴りのバランスの良い素材を探索するため、最も粗な素材として選択した。

3. 3Dモデルの製作

今回も出力は、DMM 3Dプリントを利用。モデリングソフトは、Shade 3D の体験版を使用しました。体験版は全エディションから自動毎に選んで試せるほか、機能制限はなく30日まで試用できます。
Shade 3D でのモデル製作風景

Shade 3D でのモデル製作風景

・笛本体の径とテーパーを設定し、手持ちの篠笛の寸法を比較して6本調子の指穴を配置。歌口・指穴ともに、円柱でまっすぐ切り抜くシンプルな形状にしました。
・Shade 3D の 3Dプリントアシスタント機能 でモデルをチェック・修正した上で、STL形式で書き出して DMM 3Dプリント にアップロードしました。
・当初、篠笛丸ごとを1つのモデルとして一括出力しようとしていましたが、ナイロンとともに最初に試そうとしたホワイトアクリルでの出力が困難との指摘をうけ、管頭を分離したモデルに修正しました。クリアランス 0.1 mm で摺り合わせる形状としています。こうすると、大甲音の鳴りに顕著に影響する歌口〜管頭の管内スペースがはめ込み具合で微調整できたりします(実は修正後もホワイトアクリルは難しい…ということだったのですが、この素材はまた別の機会にチャレンジしたいところです)。
わくわくしながら発注!

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容量たったの35MB!物理モデリングピアノ音源 Pianoteq 5 でコンピューターが超絶リアルなピアノになる!?

生楽器の音源といえば、ギガバイト単位の膨大な波形を収録してプログラミングされた大容量サンプリング音源が主流ですが、リアルな音色を再現するための別のアプローチとして、物理モデリングがあります。

物理モデリング音源は、実際の発音や共鳴のメカニズムを計算により再現して音色をリアルタイムに合成します。楽器の材質や形状の違い、演奏時の強弱や楽器の状態(チューニングやペダルの操作など)の変化など、多数のパラメーターをもとに最終的な発音が計算されるため、モデルが優秀であれば非常に “生々しい” 音色変化や演奏感が得られることになります。

今回紹介するPianoteq はピアノの物理モデリングに特化した音源で、本物のピアノのような弾き心地が評判です。いくら物理モデリングで挙動を細かく再現するといっても、肝心の出音がどこまでリアルかわからないなあ、という向きもあると思いますのでまずは動画をひとつ。最新の Pianoteq 5 は出たてでチュートリアル/デモンストレーションビデオがなかったので、ver 4 のものを Youtube から。Ver. 5 もユーザーインターフェースや基本的な動作はほぼ同じなので参考になると思います。

 

 

いかがでしたか?

電子ピアノやシンセサイザーのピアノ音色が物足りない…と感じていた人は、Pianoteq の物理モデリングを体感してみると驚くかもしれません。以下の Pianoteq の特徴を見れば、サンプリング音源では再現できない生のピアノの挙動の多くがカバーされていることがわかります。

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3Dプリンタで実験器具をカスタムメイド!:マイクロシリンジ/ガラスピペット立て(DMM 3Dプリント)

1. はじめに:アイデア

測定器のそばに設置するコンパクトな実験器具(シリンジ立て)が欲しい!既製品に希望に合致するものが無いので、自分の欲しい仕様を満たすミニマムなものを設計する。 この手のカスタムメイドの造形物は3Dプリンタで出力するのが当たり前の時代が目の前まで来ている気がする。3Dモデルの作成から出力まで一連のプロセスを体験してみよう!

ということで次の様なポイントを踏まえて設計していきます。

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オンラインストアに簡単・安価にオリジナル曲を登録できる「DistroKid」を使ってみた [後編]

公開用に即席で作ったジャケット画像

公開用に即席で作ったジャケット画像

DISTROKID http://distrokid.com/ で iTunes 等のオンラインストアにオリジナル曲を登録してみたつづきです。
前半はこちら>> オンラインストアに簡単・安価にオリジナル曲を登録できる「DistroKid」を使ってみた [登録編]

iTunesストアに公開されたよ、というメールが届いていたので DistroKid にログインしてステータスを確認してみます。

iTunes のインジケーターが緑色に点灯!

iTunes のインジケーターが緑色に点灯!

やったね! iTunes の項目が「You’re on iTunes! (iTunes に公開中です)」となってリンクが付いています。リンクアドレスは
https://itunes.apple.com/us/album/minagittekita-song-minagiru/id655587818?uo=4 (英語 iTunes preview)
となっていて、途中に /us/ とあるとおり、クリックすると iTunes preview の英語ページに飛びました。ふむふむ、アドレスの /us/ を /jp/ に書き換えるとちゃんと日本語ページが表示されます。

https://itunes.apple.com/jp/album/minagittekita-song-minagiru/id655587818?uo=4 (日本語 iTunes プレビュー)

iTunes プレビューにバッチリ登録されてます

iTunes プレビューにバッチリ登録されてます

 

当然ながら、iTunesで見る、をクリックすることでローカルのiTunesが開いて

おお…iTunes Store に自分の曲が

おお…iTunes Store に自分の曲が

まずは試しに自分で購入にトライ。買えました。登録時に言語を English にしたのですが、ちゃんと日本の iTunes ストアでも買えることがわかりました。

ホントだった:他のサービスよりずっと素早く(数時間で)iTunes で販売を開始できました

この使い勝手とスピードでオリジナル曲を簡単に販売できるのならば Musician のコースにしてアルバム販売にも使ってみたいものです。一方で、まだまだ安心して作品をまかせるには情報不足な部分もたくさんあります。

最後に、現時点でよくわからない部分、気になる部分をリストアップしてみます。

  1. 売り上げの支払い方法
  2. 日本語(2バイト文字)への対応
  3. アップロードした曲の取り下げ、削除方法
  4. オリジナル曲であるかの審査はちゃんとしているのか

1,2,3 はユーザーの使い勝手に直接関わる部分です。売り上げは月々払いということなので、暫くしたら売り上げのまとめページが公開されるのかもしれません。日本のストアでも買えることがわかったので、日本語タイトルには対応してほしいところ。曲の削除方法はそれっぽいボタンも何もないので全くわかりません^^;
4. がいい加減だとDistroKidからの販売がまるごとBanされたりしない?という不安があります(そういう仕組みがあるのかはよく知りませんが…)。

というわけで、公開まではこぎつけましたがまだまだヒトバシラーは油断できません。他のストアのステータスやサイトの更新状況をみながら、まずは売り上げの最初の支払いタイミングまで待ってみることにします。

 

その後↓

オンラインストアに簡単・安価にオリジナル曲を登録できる「DistroKid」を使ってみた [その後]